一般社団法人 北海道まちづくり協議会

実践活動研究会報告

2015年12月27日(日)

[レポート]平成27年度 防災・減災研究会活動 HUG の実施

「茨戸南町内会におけるHUG(避難所運営ゲーム)の実施」

平成27年11月28日(土)、茨戸南町内会でHUG(避難所運営ゲーム)を実施したので、その模様をレポートします。

防災・減災研究会では、地域における防災対策の実践をテーマに活動しており、昨年の茨戸南町内会におけるDIG(災害図上訓練)に引き続き、今年は同町内会でHUGを行いました。

HUGって?

HUG(避難所運営ゲーム)について振り返りますと、
HUGは、平成19年に静岡県によって開発された防災ゲームのひとつで、「避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲーム」のことです。

※参考:静岡県HP

研究会では、6月に事前シミュレーションを行ってから、初心者でも取り組みやすい、北まちオリジナルの簡易版HUGカードを作成し、当日に向けて準備をしてきました。

当日のながれ

当日のメンバーは、研究会から8名、町内会から15名が参加し、子どもから高齢者まで幅の広い年齢層に参加して頂きました。

当日のながれは、まず山口町内会長と高森座長の挨拶からスタートし、
研究会メンバー佐藤さん(㈱シン技術コンサル)の進行のもと、
①災害時の避難の考え方(最近起きた鬼怒川の氾濫を例に説明)
②防災クイズ(昨年度の振り返り)
③HUGの体験   を行いました。

HUGは、3テーブルに分けて行い、各テーブルに、研究会メンバーが進行係として1名、記録係として1名入り、ゲームを進めていきました。

 

 

 

最後に、それぞれの検討事項に対して、各テーブルがどのように対応したのか確認し合い、高森座長の総括と山口町内会長の挨拶により、訓練を終えました。

 

 

 

参加者皆さんの反応

小学生の子どももゲームに参加しましたが、普段通っている学校が避難所であるため、
大人がわからない施設内の情報を教えてくれる等、ゲームは大変盛り上がりました。
皆さん熱中して、予定した時間ギリギリになったほどです。

一方で、様々な事情を抱える避難者に対して、どのように対応したら良いか、
正解がない中で、各テーブル悩みながら対処していました。
参加頂いた町内会の皆さんは、避難所の運営は自分達でやらなければならないという、
認識を持っていましたが、このゲームを通じて、実際の避難所運営の難しさを実感したようです。

特に、実際の災害時は、周囲は混乱し、冷静でいられない状況になるからこそ、
普段からこのような訓練を通じて備えておくことの大切さを、
参加者一人ひとりが気づく良い機会になったのではないかと思います。
レポート作成:防災・減災研究会 生沼貴史