2018年12月1日(土曜日)に、小樽経済センタービル大会議室において、小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合主催による小樽市民を対象としたシンポジウムが開催されました。当協議会は平成27年度に研究会を立ち上げ、小駅駅前地区の事業化に向けた支援を行ってきており、本シンポジウムに対しても“後援”と言う立場で参画しました。以下にその概要をレポートします。
当日は、定員100名を大きく超える150名の方々に参加頂いたほか、シンポジウム中における会場からの質問も多く寄せられるなど、小樽市民の関心の高さが窺えました。
第1部は、まちづくり福井株式会社代表取締役の岩崎氏による「再開発事業における行政と民間の役割」と題する基調講演を頂きました。まちづくり福井株式会社は、2016年に福井駅西口にオープンした市街地再開発ビル「ハピリン」における屋根付き広場の指定管理者として運営に携わっているほか、駅周辺の再開発+リノベーションに向けた「エリアマネジメント協議議会」の立ち上げ・運営を行っており、ハピリンの集客をまちに広げる取組や、住民との連携の在り方などにご尽力されています。福井駅は2023年に北陸新幹線の開業が予定されていることから、これからの福井駅周辺に注目です。
第2部は、小樽商科大学大津ゼミナールの学生による市民アンケートの結果報告と、当協議会の研究会メンバーの川尻氏から活動報告がありました。市民アンケートでは、小樽駅前地区の現状における満足度と重要度の相関関係の報告、駅前地区の整備イメージにおける年代別の嗜好、高校生ワークショップの結果概要を発表頂きました。協議会の研究会活動報告では、研究会による現況分析や整備イメージ提案など、過年度からの取組を報告しました。
第3部は、フリーディスカッションと題して、協議会の森氏がファシリテーターとなって、前出の岩崎氏、大津教授、小樽商工会議所副会頭の平松氏、主催者から浅村氏の4名による討論が行われ、“人口減少・少子高齢化に対応した駅周辺整備に向け、地域・行政・経済団体の連携に加え、市民団体をどう参加させていくかがこれからの課題”、“観光客・市民が安心安全に利用できる駅前空間づくりが大事”、“小樽の資源である「海」と「歴史」をカネにできるしくみづくりが必要”、などの意見が取り交わされました。その後、会場から提出された多数の質問や意見の中から5件を採用し、各パネラーに回答を頂き、定刻の17時に閉会した。
レポート作成:
㈱シン技術コンサル 北海道まちづくり協議会 まちづくり支援事業部会 中山祐二