「スマートエネルギー社会の実現に向けた北海道ガスの取り組みについて」
平成27年11月18日(水)、緑苑ビル2階201会議室にて当協議会会員の北海道ガス株式会社 スマートエネルギー推進部の伊藤 智徳 氏を講師にお迎えし、「スマートエネルギー社会の実現に向けた北海道ガスの取り組みについて」をテーマに、平成27年度の第2回まちづくりゼミナールが、総勢13名のご参加をいただき開催されました。
今回は、東日本大震災を契機に国のエネルギー基本計画が見直されたことを踏まえ、北海道ガス株式会社がどのような取組を行っているか、また、これからどのような取組を考えているかについてスライドを使いながらご講演をいただきました。
最初は、「国内のエネルギー政策動向」について、国のエネルギー基本計画の基本的な考え方であるこれまでの安定供給、経済性と環境性(3E)にエネルギーのセキュリティ(S)を加えた3E+Sの実現が求められていることや、コージェネレーションや再生可能エネルギーの利用促進など省エネルギーを推進するための方向性についてまとめられているとのことでした。
2番目には、北海道ガス株式会社が、このエネルギー基本計画を葉池に、来年度からの電力小売自由化、その翌年度からはじまるガス小売の自由化に対応していくための目指す方向性についてでした。北海道ガス株式会社では、コージェネレーションの活用し、省エネで快適な暮らしを提供することや再生可能エネルギーの導入、情報通信技術を活用したスマートエネルギーネットワークの構築を目指しているとのことでした。
その後は、コージェネレーションの普及拡大に向けた取組や、エネルギーマネージメントへの期待について話されました。エネルギーマネジメントについては、北海道内の家庭におけるエネルギー利用実態として、関東地方の約1.6倍あることに着目し、家庭における暖房の省エネ化の推進が重要と考えているとのことでした。具体的な取組としては、エネルギー消費の見える化を図るために「家庭用エコ診断」を実施しており、社員の5%がこれらの診断士の資格を有しているとのことです。
最後には、札幌市が進めている都心部におけるエネルギーネットワークの動向にふれ、再開発事業に合わせて自立分散型のエネルギー供給拠点の整備と熱導管・電力・ICTネットワークの構築を通して、都心エリア全体でのスマート化に貢献することを目指しているとのことでした。
参加されている方々にとっては、エネルギー戦略のトレンドにふれることができ、皆熱心に講演に耳を傾けていました。
(レポート:武井計画 武井 秀爾)