一般社団法人 北海道まちづくり協議会

北まちブログ

2023年4月4日(火)

【レポート】2023.2.14 2022年度第2回会員情報交流会~「狸COMICHI」事業紹介説明会及び施設視察会~

令和5年2月14日(火)に、令和4年度第2回会員情報交流会を開催しました。今回は、札幌市中心部に位置する狸小路商店街の一画にて、長年空き地となっていた場所に新たにオープンした「狸COMICHI」を事例に、事業主の株式会社フジタ様に商店街の魅力創出や活性化に向けた取り組みについてご講演をいただきました。

「狸COMICHI」は昨年8月、狸小路商店街の2丁目にオープンしました。当地は5年以上空き地となっており、開業にあたっては地権者の方の「にぎわいスペースを作ってほしい」というやり取りがもとになっているそうです。フジタ様はこれまで東京(「JINGUMAE COMICHI」)や富山(「SOGAWA BASE」)で屋台村をテーマにした飲食店街を手掛けた実績があり、狸小路の歴史や北海道の魅力を伝える拠点の構想に至ったとのことでした。

施設は2階建となっており、1階の商店街側入り口には狸神社が鎮座しています。また、館内には狸神輿の常設展示や昔の狸小路をバーチャル体験できるスペースが設けられています。狸神社や狸神輿を配置する際のエピソードは大変興味深く、講演会ならではのお話となりました。

館内では18店舗が営業していますが、各店舗の広さは屋台村のイメージにこだわり、5坪程度としているとのことでした。同時に、出店側がお店を出しやすくするねらいもあるそうで、実際に店舗募集の際には3倍ほど応募があったとのことでした。

 

説明後は施設視察会として、実際に「狸COMICHI」を見学しました。この日は3年ぶりの会場開催となったさっぽろ雪まつりの閉幕直後の平日ということもあり、比較的空いていたようですが、休日は日中から各店舗が満席になるほど大盛況だそうです。

店舗で食事をした時には、カウンター席から向かいの店舗の様子が見えたり、店員の呼び込みの声が聞こえてきたりと、お店をはしごしたくなるような屋台村の雰囲気が表現されているように感じました。(ぜひ訪れてみてください!)

古き良き商店街の趣を残しつつ、地域の魅力の発信や起業家の受入れ・育成など複数の価値をもつ拠点整備の必要性はこれからも高まっていくと思います。今回の講演・見学会は大変貴重な機会となりました。

改めまして、ご講演いただいた株式会社フジタ様、参加者の皆様、ありがとうございました。

[レポート:熊手フィールド株式会社 手代木 茜]