● 東川町民のサポートマインド力 —————————————————
(森) 引き続き東川町のブランド力について伺います。佐々木さん、先程の町民のサポートマインドについてもう少しお聞かせいただけますか。
(佐々木) 町民の方々が話しているサポートの内容というのをアンケートで聞いてみたところ、おうちとか土地を移住希望している人に説明しているというお話があるのです。東川町には不動産屋さんがない。
(森) ないのですか。
(菊地) 旭川市さんにある事業所が色々管理されているところはあるのですけれども、ある種口コミ的に家を探している方も結構いるのかなということがアンケートの中では出てきたところで、町民の方がある種、プチ不動産と言っているような状況というのは結構他の町では聞かないし、それを気軽に移住希望している人に伝えられるという、それもサポートですよね。サポートマインドを持っているというのが東川町の強みかなと思います。
(森) それなりに空き地・空き家というのは出てきていますか。
(菊地) 役場に相談が結構、空き家がないのか、空き地はないか、土地はないかと相談があるのですけれども、なかなか役場までその情報が届かない。その前にもう既に決まっているケースが多いのです。だから、不動産屋さんからすると東川町は土地を売るというところでいうとすごく魅力的なようです。
(森) 売り手市場。
(菊地) 役場に相談が結構空き家がないのか、空き地はないか、土地はないかと相談があるのですけれども、なかなか役場までその情報が届かない。その前にもう既に決まっているケースが多いのです。だから、不動産屋さんからすると東川町は土地を売るというところでいうとすごく魅力的なようです。
(森) そうです。だから当然、先々を把握をしながら売りにつなげていくという、そういうことが多いので最近はなかなか昔に比べると物件も少なくなっていますけれども。しかし、どこでもということはないですけれども、条件の良いところはすぐに決まってしまっている状態だと思います。
(菊地) 役場に相談が結構空き家がないのか、空き地はないか、土地はないかと相談があるのですけれども、なかなか役場までその情報が届かない。その前にもう既に決まっているケースが多いのです。だから、不動産屋さんからすると東川町は土地を売るというところでいうとすごく魅力的なようです。
(森) 売り手市場。
(菊地) そうです。だから当然、先々を把握をしながら売りにつなげていくという、そういうことが多いので最近はなかなか昔に比べると物件も少なくなっていますけれども。しかし、どこでもということはないですけれども、条件の良いところはすぐに決まってしまっている状態だと思います。
(森) それは宅地系ということですよね。
(菊地) そうです、宅地系です。
(森) 農業系というのはどうなのですか。離農されるケースもありますね。
(菊地) 農業者というのは、誰でも農業者になれるわけでは全然なくて、農地も農業者しか持てない、借りることもできないというのが農業。だから後継者以外の新規参入で農業を経験したこともない人がポッと入ってきて引き継ぐということはできないのです。新規就農するためには、町内や町外でも新規就農者としての要件を満たす研修などの経験を積むことが必要で、このケースは数例ある程度です。
うちの町は今、耕作放棄地というのがほとんどないのです。それだけ後継者が入ってきていて、空いた農地が出ても周辺の人たちが規模拡大でつくるという状況なので。それだけ農業も元気があるということだと思います。
(森) それは宅地系ということですよね。
(菊地) そうです。だから当然、先々を把握をしながら売りにつなげていくという、そういうことが多いので最近はなかなか昔に比べると物件も少なくなっていますけれども。しかし、どこでもということはないですけれども、条件の良いところはすぐに決まってしまっている状態だと思います。
(森) 大規模農業という形に変化していくところもあるのですか。
(菊地) そうです。これは全国的な流れだと思うのですけれども、効率化を求めたり色々考えると生産効率を上げて所得を増やすために大規模に向かっていく。
(森) 農地はほとんど米ですか。
(菊地) うちは米ですね。水田は2800ヘクタールあるのですけれども、そのうち、いわゆる昔でいう転作、今は生産調整はなくなったのですけれども、蕎麦や大豆、ブロッコリーもあります。東川町内でいうと、山のほうに行くと畑が相当な面積があって、野菜を中心に色々な作物が作られています。しかし中心は米ですね。
(森) 悩みが少ない町で羨ましいですね。
(菊地) 困ってはいないけれども悩みはある。悩まないと発展はしない。
(森) 人間は悩む生き物だから。悩まないと発展はしないというところですか。
(菊地) そうじゃないですかね。
(森) 人間は後悔したり悩んだりするようにできているのですね。
(菊地) 東川町は、止まることはたぶんできないと思うのです。マグロのように動きつつ。
(森) マグロのような町・東川。自主的ブラックの原因ですかね。
(菊地) そうです。だから当然、先々を把握をしながら売りにつなげていくという、そういうことが多いので最近はなかなか昔に比べると物件も少なくなっていますけれども。しかし、どこでもということはないですけれども、条件の良いところはすぐに決まってしまっている状態だと思います。
(轡田) 私自身も自主的ブラックだなと自分で思いました。
(森) 基本的みんなマグロ体質なんだ。止まったら死ぬのかな。
(菊地) 他にやることがないからじゃないですか。失礼ですね。一緒にするなと言われる。
(轡田) そんなことないです。光栄です。
(森) 菊地さんに伺います。人口増加傾向について、具体的にどれくらい増えているか。比較するのは何年前でもいいのですけれども、例えば去年と今年とで比較すると何人増えたかを教えてくれますか。
(菊地) 一年単位でいうと微増です。年に数十人、実はマイナスのときも実はあるぐらいなので、均すと微増を続けている。増えているのは20年で14%でしょうか。人口が平成5年に7,000人を切りました。そこから今8,300人ですから、1,300人くらい増えているということです。一気に年に300人も400人も増えているわけではないです。
(森) 平均年齢の変化はどうですか?
(菊地) 平均年齢は、高齢化率でいうとうちは当然低いほうではないのですけれども、実は去年、今年下がっているのです。今で30%ちょっとぐらいです。
(森) 高齢化率が下がったのですね。
(菊地) 普通だったら、黙っていたらどんどん上がっていくのは当たり前。だけれども、うちは横這いか若干下がっている状況です。
(森) 横這いを維持して下がるというの殆どはないですね。札幌市も地域によってガンガン右肩に上がっていますから。
(菊地) この間、札幌市南区の区長さんが来て、うちは札幌市であって札幌市じゃないと言っていました。
(森) 熊は出るわ、高齢化率は高いわ。
(菊地) 札幌市なんて名ばかりだ。南区というただの田舎だと言っていましたね。
(森) 山を切り開いてつくった町だから、熊からしたら元々俺らが住んでいた山だろと言いたいのかも。
(佐々木) 僕の実家はすぐそこなのです。西岡というところで。
(菊地) 西岡の奥ぐらい。藤野とか。
(佐々木) そうです。南区と隣接しているのです。
(菊地) 滝野とか。
(佐々木) そっちのほうに行くところです。
(森) あそこも熊が出ましたものね。
(佐々木) 回覧板で熊注意と流れてきますから。
(森) 東川町って熊は出てこないの。
(菊地) 出ますよ。
(森) 出ますか。同じでよかった。(笑)
(菊地) 年に1回か2回はその辺に出て大騒ぎになります。
(森) 鹿も来る。
(菊地) 鹿は、山沿いに行くと、稲の若い芽をつまんでいたり、普通にいます。
(森) 稚内市役所の前で鹿が暮らしているんですよ。
(菊地) 野生の鹿が暮らしているのですか。
(森) そう。市役所の前に芝生があって、そこに鹿がのんびりと日向ぼっこしていて、訪問者が珍しがって写真を撮っていると、市民が「そんなの毎日いるんだから」と。
(菊地) 奈良公園みたいだね。
(森) 堂々と暮らしている。「この間子供が生まれたらしいんだよ。まずいよ。札幌で鹿がウロウロしていたという話がニュースになるけど、うちは役所の前で暮らしているんだよ」って言ってました。
(菊地) 北海道はどこ行っても鹿は。
(轡田) お見かけいたしますね。
(森) 話が脱線してしまいましたね。
(佐々木) 高校はどうなのですか。
(菊地) 町内北町に道立の東川高校があります。
(佐々木) 競争率はどうなのですか。
(菊地) 競争率は、年によって変わりますが、1.2とか、高いときは1.4倍あって、ほぼ定員を満たしています。近年は少子化の影響で少し苦戦するようになってきましたけれども。倍率が高い年の翌年は下がり、低い年の翌年は上がるといったことを繰り返している状況ですね。
(森) 対策を練るのは1年程前から始まるからそういう傾向が起きるのでしょうね。
(菊地) 旭川の同レベルの高校とか周辺校と選択をし合っているというところだと思います。
(森) 東川高校へ行って大学に行かれる率というのはどれくらいなのですか。
(菊地) 大学や短大とか専門学校を入れると、進学率は高いと思います。4年制大学となると東川高校はそれほど多くはないのですけれども、最近は教育大や国立大学に合格する子もいて、特色ある学校づくりの成果が出てきていますね。
(森) 学習塾などは旭川に行くのですか。
(菊地) 東川にもあります。小さなところですけれども。
(轡田) 個人でやっている人が最近いらっしゃったりとか。
(森) 札幌は学習塾に行くのは普通、当たり前。お受験対策と学校は別ものかも。
(菊地) 独自教育をされているといいますか、本当に小学校の頃から英才的なことに積極的な方もいらっしゃるし。
(森) ひょっとしたら英才とか天才が生まれるかもしれない町。
(轡田) かなって可能性を感じていました。
(森) 町民のサポートマインド力の効果でもあるでしょうかね。
●次回8回目は“まちのジャストサイズ〜現状維持が目標”というテーマでお話いただきます。
《THE座談会in東川町の掲載記事は下記からご覧いただけます》
(1)ゲスト紹介
(2)なぜ、東川町へ向かったのか
(3)東川町の暮らしづくり
(4)写真という文化によるまちおこし
(5)東川町というまちのブランドについて
(6)子育てサポートもブランド力
(7)東川町民のサポートマインド力
(8)まちのジャストサイズ〜現状維持が目標
(最終回)東川スタイルはコミュニティから生まれる